公益社団法人日本顕微鏡学会 第78回学術講演会

ご挨拶

 このたび、第78回日本顕微鏡学会学術講演会を福島県のビッグパレットふくしま(郡山市)で開催することになりました。会期は2022年5月11日(水)から5月13日(金)の3日間、これに伴う市民公開講座を5月14日(土)に開催いたします。産学連携を土壌として発展してきた歴史ある学会の学術講演会を福島の地で開催しますことは大変喜ばしいことでありますし、その決定をされた学会関係者の皆様には、震災と原発事故からの復興支援という観点からも、あらためて感謝申し上げます。顕微鏡学の初心者から最先端でしのぎを削る研究者や技術者まで、満足していただける講演会とする所存でございますので、皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

 今回の学術講演会のテーマは、「観る喜び、極める喜び、分かち合う喜び」です。顕微鏡学の醍醐味は視覚に訴える発見と感動(観る)、そしてそれを支える最新のテクノロジー(極める)ではないかと考えます。さらに、新型コロナウイルス感染症の収束と対面によるディスカッションの実現を祈念して、その思いを「分かち合う」に込めましたが、もちろんそこには成果の社会への還元も含まれます。実行委員会では皆様に満足していただける学術講演会とするために、一般講演発表を中心として、最新の研究動向をシンポジウムとして取り上げます。また、国際性のあるセッションを充実させると共に、若手の育成を見据えた新企画として会期前日の5月10日(火)に国際若手シンポジウムを開催し、また学生優秀発表賞を創設しました。加えて、5月14日(土)の市民公開講座では2016年ノーベル賞受賞者の大隅良典博士による講演と中高校生や一般の方を対象とした体験型ワークショップを企画しています。

 開催形態は新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、口頭発表ではweb視聴・web発表を可能とするハイブリッド開催、企業展示とポスター発表・写真コンクールは現地開催とします。また、今回は本年3月16日深夜に福島県沖で発生した地震の影響により、急遽会場の一部を広い展示ホールや小部屋に移動することといたしました。これにより一つのフロア上で全てが完結する会場配置となります。開催1か月前となり、地震の影響と収まらない新型コロナウイルス感染症により、皆様には多々ご迷惑をおかけしておりますが、テーマの「分かち合う喜び」が実現できるよう実行委員一丸となって企画を進めております。参加される皆様におかれましては、今後ともホームページで最新情報をご確認くださいますようお願い申し上げます。

 顕微鏡に関わる多くのみなさんのご参加を、心よりお待ちしております。

  • 公益社団法人日本顕微鏡学会
    第78回学術講演会
    実行委員長 和栗 聡
    (福島県立医科大学 医学部)
  • 実行委員長 和栗 聡